教育の理想を求めて

反体制・反権威・反権力


自分も若い頃は、反体制・反権威・反権力の思想にどっぷりつかっていた。
叛逆、反乱、反抗、革命、ピカレスクロマン、アウトロー、フリーセックス、無神論、唯物主義、反倫理、反戦、反帝国主義、反米、反国家、非暴力、無政府主義と逆らう事ばかりを教えられ。秩序だの規律だの規則など糞くらえと考えていた。
それが巧妙な罠だとも知らずに…。
今でも、自称知識人、マスコミ、教育界は、反体制・反権威・反権力主義に汚染されている。
本当に、今の連中は自分の事をナポレオンやシーザー、孔子以上の天才なんだなと思いあがっていると思いますね。
組織を運用するという事が兎に角できない。
組織的に動かそうとすると、わかってますよと耳を閉ざす。
謙虚に学ぼうという姿勢がない。
我々は、組織運用というものは難しくて絶え間なく勉強し、研鑚し続ける事だと躾けられてきましたが、
専務も含めて自分全てを体得していて歴史からも他人からも学びことは一つもないみたいな。
基本すらできていないのにですよ。
東芝とか東電の話を聞いても組織を仕切るれる人間、というより技術が継承されていませんね。
組織の統制術は、権力や権威、体制をうまく活用する事ですから、反権威、反体制、反権力主義者では不可能ですね。
うまくやられたと思います。

目の前の仕事、指示された仕事、与えられた仕事をこなすのが精一杯でほかの人の仕事なんて構っていられない。
考えや仕事が近視眼的となり、全体像や大局が見失われてしまう。

かつて反体制と騒いで、親に抵抗してきた世代も今や体制側の人間になった。学園闘争や反戦を主張してきた人間も中には、政権の長となり、大臣になった。自分たちが体制を担っているのに、反体制をいまだに気取っている。
そして、何かあるとやっぱり、役人が悪い、体制が悪い、親が悪いと人の性にする。
その癖、口ばかりが相変わらず達者である。
だから、国民に背を向けられた。

日本のオピニオンリーダーと言っても、コメディアンだったり、タレントだったり、スポーツ選手あがりか。それが悪いと言わないけれど、ただ、日本を代表する知識人が彼等だけみたいなことになるのは、なんとも寂しいというか、日本の現状を象徴している。

政治や外交、経済、科学といった第一線に立っている人が、前面に出て来れないというのは、情けない。

メディアが完全にいかれているのだと思う。中途半端に反体制を気取っているだけで真正面から問題に立ち向かっているわけではない。

名前の出ているコメディアンだのタレントは、弱者や貧しい者の味方を気取っていたところで、日本でもトップクラスの金持ちだし、資産家なのである。しかも、権力者でもある。
要するに汚い連中なのである。

かつて、体制を批判した者の多くは、弾圧や迫害の中、貧しい生活に耐えて真実を貫き通そうとした。

今の反体制派は、体制にどっぷりつかり、ぬくぬくと体制に守られ、体制を批判することで金をもう下、その道の権威になっている。
要は、オピニオンリーダーなんて持ち上げられ得意がっている事自体、自分が権威になり、権威主義だと言っているようなものなのである。

要するに踊らされているに過ぎない。

誰を国民が尊敬しているかは、その国の程度を象徴している。
今の日本の程度はこの程度が言われてしまう場それまでである。

反体制、反権威、反権力華やかりし時代は、ルール違反とか、規則破りをする者をヒーロー扱い、英雄視する傾向があった。ピカレスクロマンとか言って…。また、暴走族や、ヤクザといった世の中をドロップアウトしたアウトサイダーにあこがれもした。

その結果、規則だの規制だのは、ない方がいいみたいな考えが支配的になった。
この事は、共産主義のような本来全体主義的な思想かも革命という観点から同調した行動をとった。
規制や規律を否定する思想は全体主義的に思想とは相いれないという事を擦れてはならない。
規則や規制に対して否定的なのは、無政府主義的な思想である。

自由主義は必ずしも規制や規則に否定的はという訳ではない。自由主義は、自由意思を尊重するが、規則に従わないと言っているわけではない。
規則・規則に縛られていたときは、規則から解放されることが自由だと錯覚したものだが、今になればそれが間違いだという事に気が付いた。
権利は義務であり、義務は権利である。それが自由を支えている。
規則は、強制される事ではなく、自由意志で従う事である。だから、規則の制定改廃に係る権利があって規則を守る義務が生じるのである。

無政府主義も全ての無政府主義者が法を否定しているわけではないが、無法を前提としている無政府主義者もいる事はいる。
無政府主義者は、全体主義者と本来共同はできない。
だから野合なのである。


反体制・反権力・反権威という思想



                content         

ページの著作権は全て制作者の小谷野敬一郎に属しますので、 一切の無断転載を禁じます。
The Copyright of these webpages including all the tables, figures and pictures belongs the author, Keiichirou Koyano.Don't reproduce any copyright withiout permission of the author.Thanks.

Copyright(C) 2017.3.16 Keiichirou Koyano
教   育