教育の理想を求めて

虚勢を張る


世の中には、虚勢を張って誤魔化す人が多くいる。
こういう人が、組織の要〃に入り込まれると組織が正常に機能しなくなる。
虚勢を張る者は自分の限界を超えると嘘をつく、というより、嘘になるからである。

できない事はできないと、わからない事はわからないと言ってもらわないと、その弊害は、組織全体に及んでしまうからである。

だから、虚勢をはる者がいたら、虚勢を取り除くところから指導に入る。

虚勢は、その人の弱さである。
人それぞれの強さは素のその人にある。
その人その人の素の姿が見えてきたら、その人の本来の力を引き出し、伸ばす事ができる。
虚勢を張っていられると、素の力が見えてこず。その人本来の力を発揮させてやることができない。
素の自分が出て初めてその人の実力を測ることができる。
だから、その人が飾っている部分を剥がす事から指導は始まる。

虚勢をはるのは、自分の限界や弱点を隠そうとするからである。
しかし、虚勢を張れば張るほどその人の限界や弱点はあからさまになる。

人には限界がある。
できない事、わからない事が悪いのではない。
できないのにできますと言ったり、わからないのにわかると言われれば、組織は、それを真に受けて嘘を前提に仕事をすることになるからである。

いざ蓋を開けたら、当てにしたことができていなかったり、間違った情報に従って行動したらその影響は全体に及ぶのである。

完全無欠などいないし、いたとしてもそんな人間を当てにするのは間違いである。
また、そんな人間を前提として仕事を組み立てるのは、失敗する事を前提としているような事である。
最初から無理があるのである。

人には何らかの弱点がある。
例えばある人から見て長所でも、他の人から見ると弱点である場合もある。
ただ、長所でも弱点でも自覚しない限り活かせないし、正せないのである。
虚勢を張って自分の弱点や欠点を隠せば、組織では、その人の弱点欠点ではなく、組織の弱点、欠点になるのである。
見栄や外聞をはばかって気が弱いのに、力もないのに強がったり、有能な振りをすることは、組織全体に重大な瑕疵を作る事になるのである。

だから、虚勢を張る事は、組織の中では、もっとも戒めなければならない。

組織が最も嫌うのは嘘である。

虚勢は、嘘を組織の内部に引き込むことなのである。

失敗や間違いは、事実を正しく認識すれば挽回する事も可能だが。嘘をつかれたらどうにもならない。かばった人間が嘘をつかれたら同罪になるからである。
嘘は、根本的な信頼関係にひびを入れてしまうからである。

チームワークで嘘は、もっとも忌み嫌われる事である。


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